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2008 年度 実績報告書

カナダ・ケベック州における文化政策とパフォーミングアーツの発展

研究課題

研究課題/領域番号 18520240
研究機関明治大学

研究代表者

小畑 精和  明治大学, 政治経済学部, 教授 (30191969)

研究分担者 佐藤 アヤ子  明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (70139468)
曽田 修司  跡見学園女子大学, マネジメント学部, 教授 (90348160)
キーワードケベック / 文化政策 / パフォーミング・アーツ / マルチカルチャリズム / インターカルチャリズム
研究概要

サーカスの概念を一新したシルク・ドゥ・ソレイユを筆頭に,ハイテクを駆使したR.ルパージュの演劇,ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップスやマリー・シュイナール・カンパニーのダンスなど近年隆盛を極めているケベックのパフォーミング・アーツを分析し,製作者(劇作家・演出家・俳優・パフォーマー)や受容者(観客・評論家)の観点からばかりでなく,政策や経営も含めた文化状況全体の中で,パフォーミング・アーツを考察した。
その研究を通して,その発展の大きな要因として,ケベック州政府の文化政策があることを明らかにした。文化・コミュニケーション・女性の地位省が、創作に関する助成、作品を広めるための助成など、各種の助成をアーティストに行っている。その成果の一端を昨秋の日本カナダ学会第33回年次研究大会(9月21日セッションIII,皇学館大学)で三人がそれぞれ発表した。
また,連邦政府の提唱するマルチカルチャリズムと,ケベック州政府が推進するインターカルチャリズムの比較を行った。両者とも、マイノリティー文化をマジョリティー文化に同化させるのではなく、両者をいかにして共存させるのかを課題としている。それは多くの場合、使用言語とかかわってくる。具体的には英語表現なのか、仏語表現なのか、あるいはその他の言語による表現なのかという問題である。パフォーミング・アーツの場合、言語表現への依存度は下がり、その結果、マイノリティー文化を統合しやすくなっていると言えるのではなかろうか。
シルク・ドゥ・ソレイユのメンバーが40以上の国から集まっていることはその好例であろう。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] マルチカルチャリズムとインターカルチャリズム2009

    • 著者名/発表者名
      小畑精和
    • 雑誌名

      神奈川大学評論 62

      ページ: 84-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 多文化主義の功罪2008

    • 著者名/発表者名
      小畑精和
    • 雑誌名

      現代の理論 2008春

      ページ: 82-89

  • [学会発表] 日本の自治体文化政策のモデルとしてのケベックの文化戦略-文化投資と外部市場開拓との結合-2008

    • 著者名/発表者名
      曽田修司
    • 学会等名
      日本カナダ学会第33回年次研究大会
    • 発表場所
      皇学館大学
    • 年月日
      2008-09-21
  • [学会発表] 日本における英語系カナダ演劇・仏語系カナダ演劇の受容2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤アヤ子
    • 学会等名
      日本カナダ学会第33回年次研究大会
    • 発表場所
      皇学館大学
    • 年月日
      2008-09-21
  • [学会発表] 1980年代のケベック演劇2008

    • 著者名/発表者名
      小畑精和
    • 学会等名
      日本カナダ学会第33回年次研究大会
    • 発表場所
      皇学館大学
    • 年月日
      2008-09-21
  • [図書] ケベックを知るための54章2009

    • 著者名/発表者名
      小畑精和編著(佐藤アヤ子, 曽田修司)
    • 総ページ数
      384
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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