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2007 年度 実績報告書

社会運動としての文学-アフリカのHIV/エイズと小説

研究課題

研究課題/領域番号 18520269
研究機関広島大学

研究代表者

大池 真知子  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (90313395)

キーワードアフリカ / エイズ / 小説 / セクシュアリティ / 文学
研究概要

本年度は、HIV/エイズをあつかう物語芸術の全体像をまとめたあと、HIV/エイズを扱う小説を分析した。また、分析の理論的な柱となるポストコロニアル・フェミニズム理論を翻訳した。
(1)「黒人研究の会」の全国大会のシンポジウムで、HIV/エイズをあつかった物語芸術を概観的にまとめて発表した。この発表を通じ、ジェンダー視点からのHIV/エイズ小説を次の3つに大別できるという中間的な結論を得た。(1)少女の成長を描くヤング・アダルト小説(2)中産階級の若い女の性生活を内面から描く小説(3)社会の性風俗を描く小説である。以降、この分類にそって小説の分析を行うよう、研究の方向を定めた。
(2)上述の(1)にあたるヤング・アダルト小説論をAfrican Literature Todayの新しいアフリカ小説特集号に投稿した。これは18年度『黒人研究』に発表した論文に、18年度3月の南アフリカの調査で得た知見を加え、少女が社会に語られることに異議申し立てをすることについて考察を深め、加筆修正したものである。
(3)ガーナの女性作家の小説の分析に着手した。これは上述の(3)にあたる小説である。この内容を来年度4月の「黒人研究の会」の月例会で発表し、論文にする予定である。
(4)ポストコロニアル・フェミニズムの理論家であるガヤトリ・スピヴァクが、社会運動と人文学の関係を語ったインタビューを翻訳し、本研究の理論的な考察を進めた。翻訳は来年度5月に刊行を予定している。
来年度は(4)の翻訳を完成させるとともに、(3)の小説論を論文にまとめ、さらに、上述の(2)にあたるウガンダの作品を分析する。その資料収集のためにウガンダを訪れる予定でいる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] アフリカが語るHIV/エイズ-演劇、ドラマ、映画、文学、メモリーブック2008

    • 著者名/発表者名
      大池真知子
    • 雑誌名

      黒人研究 77

      ページ: 14-21

    • 査読あり
  • [学会発表] アフリカが語るHIV/エイズ-映画、演劇、文学、メモリーブック2007

    • 著者名/発表者名
      大池真知子
    • 学会等名
      黒人研究の会
    • 発表場所
      京都キャンパスプラザ
    • 年月日
      2007-06-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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