研究概要 |
グレゴリオス・バルヘブラエウス著『英知の精華(Hewat hekmta,Butyum sapientiae)』天界論編および生成消滅論の校訂・翻訳(英訳)・註解作成の一連の作業を継続した。現在までにシリア語テクストの暫定的な校訂・英訳作業およびデータ入力をほぼ終えており、2009年度中の作業終了、Arstoteles Semitico-Latinus叢書の一巻としての刊行に向けて註解の執筆を行っている。また、これまでの作業で得られた知見の一部を2008年9月に第10回Symposium Syriacumで発表した。さらに2009年6月に開催される国際学会"TheLetter before the Spirit:The Importance of Text Editions for the Study of the Reception of Arstotle,"(Huygens Instituut,Den Haag)でも本研究に関する発表する予定である。また、本研究の研究計画で掲げたギリシア哲学・自然科学のシリア語における伝承についての研究およびわが国におけるシリア学(Syriac Studies,Syrologie)の発展への寄与という目的に合わせたより広い範囲でのシリア学研究にも従事し、関連分野での学会発表や事典項目の共同執筆なども行った。
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