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2007 年度 実績報告書

植民地期旧「満洲」地域における朝鮮人文学者たちの活動研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520278
研究機関早稲田大学

研究代表者

布袋 敏博  早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (30367122)

キーワード朝鮮近代文学 / 植民地 / 旧「満州」地域 / 北朝鮮 / 新聞
研究概要

2007(平成19)年度は、資料整理と翻訳作業を主として行なった。本来この年度も、中国各地を回って資料収集にあたる予定であったが、初年度である2006年度の夏休みに、大連を中心とする中国東北地方を調査して回ったところ、「日本人には資料は見せない」という思いがけない反応に直面した。私の研究仲間で、今回も中国語通訳を引き受けてくれた天津大学金長善教授が、数年前に、各地図書館を資料調査していたし、また上智大学の中国人教授が1990年代後半から2000年代初にかけて、大連図書館でマイクロフィルムを中心に調査していたので、そうした活動状況をもとに計画を立てたのであったが、上記のような反応にあったので、2年目の2007年度は計画を根本的に修正せざるを得なかった。そのため、2007年度は、これまで収集した資料の整理・分析にあて、また復刻版が発行された『満洲日日新聞』など大部な関連資料の調査を行なった。これらはまた、最終年度に予定している作品目録発行の準備ともなるものである。そして夏休みは韓国高麗大学に1ヶ月間滞在して、ソウルにある各図書館を調査し、研究者たちとの討議にあてた。また、年来準備してきていた蔡萬植の長篇「太平天下」の翻訳に多くの時間を費やした。蔡寓植はその活動の初期、1920年代と植民地末期40年代前半に、間島など旧満州地域を往き来しており、今回の研究テーマの一部をなす文学者である。この作品は全羅道方言が中心となっているため、訳語の選択も問題となるのであるが、内容も考慮して、関西弁を選択した。そのため、上方落語、漫才のCDを購入し、訳語の研究を行なった。この翻訳書は2008年度に平凡社より刊行される。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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