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2006 年度 実績報告書

日本・イギリス・フランスにおける絵本の国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520282
研究種目

基盤研究(C)

研究機関梅花女子大学

研究代表者

加藤 康子  梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (60299005)

研究分担者 三宅 興子  梅花女子大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80166131)
高岡 厚子  梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (30107122)
キーワード絵本 / 狐 / 児童文学 / イソップ物語 / ラ・フォンテーヌ寓話 / 狐物語 / イギリス / フランス
研究概要

研究の初年度として、狐をめぐってイギリス・フランス・日本の絵本事情を整理することから始めた。毎月一回の研究会において、各研究者の進行状況を報告しあい、検討を続けた結果、下記の成果が得られた。
(1)イギリスの場合
17世紀あたりから、絵本の中に狐は度々登場してくるが、多くは狡猾なイメージを持ち、擬人化されるようになると紳士の風貌で描かれることが多い。この傾向は、画家によって表現方法は異なっていくものの大筋は変わらないように思われる。イソップ絵本は膨大な資料がある。
(2)フランスの場合
イギリスに少し遅れて絵本の中に狐は出てくるようであるが、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアなどの国によって表現に特徴はあるものの、イソップや狐物語を描いたものが多い。特に、イソップはラ・フォンテーヌの文章は変わりなく伝えられ、画家の工夫で違いが生じている。
(3)日本の場合
古代から近現代まで、狐が登場する伝承・文芸は非常に多く、その性格も神性を帯びたものから狡猾な悪役まで幅がある。近現代の絵本の源といえる近世の絵草紙では、それらが擬人化された姿で描かれ、読者にとって親しい存在となっていて、その多様性が際だっている。
検討の中で「イソップ寓話」に注目した。「イソップ寓話」が世界的に伝播する中、それぞれの国で翻訳され、挿絵が加わり、絵本化されている。その中から狐が登場する代表的な4話を取り上げ、国ごとに時代を追って整理し、比較検討することで、それぞれの特徴を明らかにする可能性が出てきた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 江戸期子ども絵本の魅力(承前)-「頼光一代記」について-2006

    • 著者名/発表者名
      加藤康子
    • 雑誌名

      梅花女子大学文化表現学部紀要 3

      ページ: 1-12

  • [雑誌論文] 「らいこうさま」はどこへ行った?2006

    • 著者名/発表者名
      加藤康子
    • 雑誌名

      「大きなかぶ」はなぜ抜けた?謎とき世界の民話(講談社現代新書)

      ページ: 218-233

  • [雑誌論文] フランスの子ども向け雑誌に見る日本のイメージ2006

    • 著者名/発表者名
      高岡厚子
    • 雑誌名

      梅花女子大学文化表現学部紀要 3

      ページ: 93-112

  • [雑誌論文] 大正期における「歴史絵本」にみられる特色-札幌市中央図書館所蔵「池田コレクション」を中心に-2006

    • 著者名/発表者名
      三宅興子(共著)
    • 雑誌名

      絵本学 8

      ページ: 1-18

  • [雑誌論文] 報告 : 絵本史 文献解題2006

    • 著者名/発表者名
      三宅興子(共著)
    • 雑誌名

      絵本学 8

      ページ: 75-84

  • [図書] 絵本と子どものであう場所-幼稚園絵本文庫10年の記録-2006

    • 著者名/発表者名
      三宅興子(編著)
    • 総ページ数
      422
    • 出版者
      翰林書房
  • [図書] 児童文学の愉楽2006

    • 著者名/発表者名
      三宅興子(編著)
    • 総ページ数
      372
    • 出版者
      翰林書房

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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