●平成19年度の研究実績の概要・報告 2年目は、本研究において各メンバーが<テーマを自覚的に認識し、研究・調査を積極的に実践する時期>であった。現在、グローバル化のなかで、国際HAIKUが各国で盛んに行われている。日本の俳譜・俳句においては、<四季の詞の語彙集成>としての「歳時記」が、江戸時代からある。国際HAIKUにおいて、季語・季題の有無、歳時記の必要性というテーマは、さらには、芸術にとって季節とは何か、というテーマにまでリンクしてゆくであろう。折から「ブラジル歳時記」』が刊行された。本年度は、中国古歳時記を考察し、欧米における実情・理論を考究し、英・仏の実地調査を行った。また各メンバーが、論文各1本を独自に作成している。 I 英国・仏蘭西における夏期研究調査。 英国は、元英国ハイク協会会長や現会長と会い、ディスカッションやインタビューを行い、資料収集を行った。英国句会にも参加し、会員と意見交換ができ、有益であった。 II 東アジア文化圏における歳時記研究。 東アジア国際会議日本支部の会誌に特集号を組んでいただぐ予定で、メンバーの数人が執筆した。 III 日本における近世歳時記の独自性の研究。 日本人のメンバーにより、主要な近世歳時記の研究を行った。研究代表の東聖子は、京都女子大学における東アジア国際会議日本支部大会で、研究発表を行った。 IV データー・ベースの作成 山口大学の大学院生により、夏期休暇から作業を開始した。一応の成果を達成した。 ★尚、仏蘭西・スペイン・中国などの新メンバーの参加があった。本プロジェクトは、常に国際的視野をもつ最先端の研究者に、貴重なアドバイスをいただいている。最終年は2本目の論文作成を行う。
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