研究課題
基盤研究(C)
本研究は海外での言語調査と国内における調査資料をデータベース化する作業から成っている。18年度はこの方針に沿って、グルジア共和国においてアブハズ語話者から実地調査を行った。国内においては、この調査によって得られた資料をデータベース化し、アブハズ語辞書を作成した。また個別の文法事項をディスコースの観点から検討した。まず海外における調査は以下のように行った:8月にトビリシ市においてアブハズ語話者より、言語調査を行った。言語調査の内容は、アブハズ語テキストの収集と分析、及びテキストに現れた動詞複合体を中心に動詞と名詞の形態論(動詞に関しては、他動性の区別、活用の型、終止形の現在形・アオリスト形・命令形;名詞に関しては複数形)の調査を行った。さらにテンス・アスペクトの働きについてインフォーマント調査を行った。国内における研究実績は以下のようである:(1)海外で調査したアブハズ語のテキストを形態素に分析し、グロスを付け、これに英訳と言語的な註を付けた(この一部は論文Abkhaz Tbxt(3)として発表した)。(2)テキストから収集した語彙とアブハズ語話者から収集した文法情報をデータベース化し、これを辞書形式にした。(3)テキスト中のテンス・アスペクトの働きを調査した(これは論文A Review of Russian Aspect and Introduction to Abkhaz Tense-Aspect In Discourseとして発表した)。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件)
Contrastive Studies in Verbal Aspect. (Educational Advancement Project at the Graduate School of Languages and Cultures, Nagoya University)
ページ: 49-74
Studies in Language and Culture. (Graduate School of Language And Cultures, Nagoya University) Vol. 28, No. 2
ページ: 159-179