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2008 年度 実績報告書

カシュカイ語の言語構造についての記述的・理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520316
研究機関岡山大学

研究代表者

栗林 裕  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (30243447)

キーワードカシュカイ語 / チュルク語 / 統語法 / 言語接触 / トルコ語 / ペルシア語 / 国際情報交換 / イラン:トルコ:フランス:スウェーデン
研究概要

カシュカイ語はトルコ語と同じチュルク語西グループに属していながら、特異な統語法を持つ言語である。特に若年層の間で見られる言語変化として、文法がペルシア語でありながら、語彙はトルコ系のものを用いるような方略が観察される。統語法のみ近隣言語であるペルシア語から借用し、語彙はチュルク語系のもの用いるような統語的言語変化はチュルク語全体の中でも少数派である。一般言語理論に貢献するためには、的確な言語記述と同時に言語理論との関連を考慮しつつ当該現象を考察していく必要がある。非トルコ語研究者にとっても興味深いカシュカイ語の言語資料を広くアクセス可能な形で提示し、知識の共有を進めていくことで理論的研究と記述的研究の連携を図ることが大切である。
本年度はこれまでのカシュカイ語に関する研究成果の発表と総括に重点を置いた。具体的には3年間の研究成果を著書としてまとめた。また、この間の研究成果をトルコやスウェーデンでの国際学会や研究集会で口頭発表し、その成果の一部は国際的な学術誌に掲載予定である。カシュカイ語やカシュカイ族の言語と文化は、一般的にも我国ではほとんど知られていない。3年間の研究調査により、入手した言語資料や映像資料を一般社会に対しても広く伝えて行きたいと考えている。大学での授業でカシュカイ族の言語や文化および言語調査の方法について映像を通して紹介するだけでなく、インターネットでの発信を通して広く紹介した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Turkish causative and semantic ambiguity.2008

    • 著者名/発表者名
      Kuribayashi, Yuu
    • 雑誌名

      Ambiguity of Morphological and Syntactic Analyses. Tokyo University of Foreign Studies. なし

      ページ: 15-26

  • [学会発表] Contact induced changes in southwestern Turkic.2008

    • 著者名/発表者名
      Kuribayashi, Yuu
    • 学会等名
      The 14th International Conference on Turkish Linguistics
    • 発表場所
      Antalya, Turkey
    • 年月日
      20080806-20080808
  • [図書] チュルク語南西グループの構造と記述2009

    • 著者名/発表者名
      栗林 裕
    • 総ページ数
      ix+256
    • 出版者
      Contribution to the Studies of Eurasian Languages (CSEL)Series Vol. 16. Kyushu University
  • [備考]

    • URL

      http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~kuri/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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