本研究の目的は2つ。1つは、消滅の危機に瀕した保安語積石山方言の全体像をフィールド調査を通じて社会的・文化的背景とともに記録し、その調査結果を公刊すること。もう1つは、その成果を現地社会へ還元し、保安族の人々との連携のもと、保安語積石山方言の次世代への継承に協力することである。調査を毎年おこない、図書・雑誌掲載論文4編と学会発表論文3編、およびそれらに民話などのテキスト12編とその語彙集を含めた報告書を発表した。また、保安語積石山方言が次世代に継承されるように、母語話者の若者と連携し、次世代に向けて使える辞書、民話集などの作成にとりかかっている。
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