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2007 年度 研究成果報告書概要

先秦両漢漢語の語法研究-二重目的語文・使役文・受身文の変遷-

研究課題

研究課題/領域番号 18520323
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 言語学
研究機関首都大学東京

研究代表者

小方 伴子  首都大学東京, 人文科学研究科, 助教 (10347255)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
キーワード先秦漢語 / 語法 / 国語 / 版本 / 韋昭 / 宋庠 / 明道本 / 公序本
研究概要

本研究の当初の目的は、語法資料として『国語』(本文及び韋昭注)を取り上げ、二重目的語文、使役文、受身文など、代表者がこれまで取り組んできた語法項目の調査・分析を行うことにあった。『国語』は、戦国中期以前の語法資料として、成立時期が近いとされる『春秋左氏伝』とともにしぼしぼ取り上げられる。しかし一方で、『春秋左氏伝』に比べて口語性が高いといわれ、二十一篇ある篇の間には成立年代の差異がみられることも指摘されている。また、『国語』本文とその注釈である章昭注(章昭は三国・呉の人)との記述・表現の差異は、語法史的に重要な意味をもっ。すなわち、『国語』本文では使動用法となっているところが、韋昭注では使令兼語式で記述されていたり、二重目的語文となっているところが単一目的語文で記述されていたりするなど、興味深い現象が少なからずみられる。
『国語』は、先秦から六朝初期の語法研究にとって利用価値の高い資料である。しかし実際に語法資料として扱おうとすると、まずテキストや版本の問題に突き当たる。
伝世文献を対象にした語法研究の信頼性を高めるためには、版本の問題を避けて通ることはできない。『国語』には、明道本(宋の明道二年[=1033年]刊)と公序本(宋の宋公序補輯本)の二系統の版本が存在しており、その成立及び伝承の過程に関しては、いまなお多くの課題が残されている。本研究では、所期の語法研究に先立ち、『国語』の版本をめぐる様々な問題に取り組んだ。具体的な成果としては、清朝における公序本と明道本の受容及び伝承、明道二年本の重刻の過程、現存するテキストの状況を明らかにするなど、語法資料としての基礎的整備を行った。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 宋明道二年本『国語』の黄丕烈重刻について2008

    • 著者名/発表者名
      小方 伴子
    • 雑誌名

      人文学報 403

      ページ: 1-28

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『国語』のテキストについて(稿)附:『国語二十巻』宋刻宋元逓修本刻工一覧2008

    • 著者名/発表者名
      小方 伴子
    • 雑誌名

      平成18-19年度科学研究費補助金成果報告書

      ページ: 36-50

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] On the Re-impression of Mingdao-ben (明道本)-2008

    • 雑誌名

      Jimbun-Gakuho No. 403

      ページ: 1-28

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] On the Texts of "Guoyu (國語)"2008

    • 雑誌名

      KAKENHI Seika Hokokusho

      ページ: 36-50

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] 『国語』版本考-公序本と明道本-2007

    • 著者名/発表者名
      小方 伴子
    • 雑誌名

      佐藤進教授還暦記念中国語学論集

      ページ: 89-99

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] On the Texts of "Guoyu (國語)" 宥ongXu-ben (公序本) & Mingdao-ben (明道本)-

    • 雑誌名

      Sato Susumu Kyoju Kanreki-Kinen Chugoku Gogaku Ronshu

      ページ: 89-99

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [学会発表] 「明道本国語札記」考-黄丕烈、顧広析、段玉裁等の校注をめぐって-2007

    • 著者名/発表者名
      小方 伴子
    • 学会等名
      日本中国語学会
    • 発表場所
      首都大学東京
    • 年月日
      2007-11-17
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04  

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