(1)テキスト資料および文法資料の電子化については、必要に応じたフォントを使用した入力および文法情報の入力を行った。双方を照合することにより、テキストをアノテートするにあたってまだ解明されていない文法現象、および詳細な文法記述に向けて調査の必要な項目を明らかにした(今後の調査課題である)。同時に文法記述のための基本的参考文献を収集した。なお音声資料の統合については本プロジェクトではカバーできていないが、今後の公開に向けて検討する。 (2)テンス・アスペクト・ムードを表す小詞の位置について、またこれらにcontrast focusがある場合のその他の要素の省略について考察を進めた。Irrealis/realisのムードに関しては論文を作成した(来年度出版予定)。 (3)NPの格表示について、PGN辞によってなされているものと、無標で示されないものについて、テキストを利用した調査を行った。これについては、それぞれの文法現象の記述と共に、来年度の国際学会(World Congress of African Linguistics)において口頭発表予定である。 (4)動詞カテゴリーについて、エクステンションの記述を進めた。これについては、エクステンドされた基部にさらに動詞が後続した場合におこる現象を調査する必要がある。
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