研究課題
基盤研究(C)
機能類型論の観点からドイツ語の文法構造と意味機能の相対性・連続性を実証的に解明することを目標に、それぞれの役割分担を緊密な連携のもとに推進し、成果を公表した。(1)小川は非人称構文と人称構文の関連性を主語の実現、虚辞の出没を基軸に探求した。その際受動態、再帰態、さらには天候・気候述語を対象とした。また主語の実現については、同じ「人間」言語でありながら異なる「文化」言語としての日独語の表現パタンを認知科学、文化学の両側面から考察した。(2)藤縄は広く補文の言語類型においてドイツ語の不定詞句の意味機能を特徴付けた。また、補文、主文を問わず重要かつ複雑な意味機能をもつ接続法にも焦点を当て、その意味用法の連続性、具体的にはその派生関係の解明を試みた。11.の研究発表[雑誌論文]から見て取れるように、小川と藤縄は日本独文学会研究叢書『ドイツ語研究と言語類型論-共通の展望に向けて』に共に寄稿した。これは本研究課題を直接に実質化するものである。また、両者は2006年9月に国際会議『Terragrammatica文法の領域』(ポーランド、ポズナニ大学)において同じく本研究課題に関するテーマで共に講演を行っており、その成果も刊行予定である。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
ドイツ語研究と言語類型論-共通の展望に向けて(小川暁夫, 岡本順治(編))(日本独文学会研究叢書) 39
ページ: 66-77
Studia Philologia Universitatis Babes-Bolvai ルーマニア 12
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Rituale des Verstehens. Verstehen der Rituale, Iudicium ドイツ
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ページ: 5-25
Neue Beitrage zur Germamistik,Iudicium ドイツ 5-3
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