研究課題
機能類型論の観点からドイツ語の文法構造と意味機能の相対性・連続性を実証的に解明することを目標に、以下の役割分担を推進し、論文および口頭発表で成果を披露した。(1)小川は前年度に引き続き、ドイツ語の単文構造を規定する格、態、人称・非人称とそれぞれの意味機能について考査を行った。述語構造、とりわけ目的語の特性について類型論的な一般化を目指し、仮説を精密なものとした。藤縄の研究とも緊密な連携を行った。(2)藤縄は前年度に引き続き、ドイツ語の補文現象の解明にあたる一方、定形の補文とは一線を画す非定形動詞の項構造について、意味論を視野に入れながら、格付与や態に及ばす影響を包括的に捉えることのできる、語彙情報重視型の統語モデルの構築を進めた。具体的な成果として、小川・藤縄ともに、ひとつには『ドイツ語を考える』へ、態および補文について寄稿を行ったほか、2008年2月、国際会議『Deutsche Sprachwissenschaft in Italien(イタリアにおけるドイツ言語学)』(イタリア、ローマ大学)においても、本研究課題に直接関係するテーマで講演を行った。なお、後者は論集での刊行を目指し、論文を執筆中である。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)
三瓶 裕文・成田 節(編)『ドイツ語を考える』(三修社)
ページ: 103-110
B. Mikolajczyk&M. Kotin(eds):Terra grammatical.Ideen-Methoden-Modelle, Frankfurt a.M.:Peter Lang
ページ: 299-308
J.-M. Valentin(ed.)Akten des XI Internationalen Germanistenkongresses Paris 2005"Germanistikim Konflikt der Kulturen, "Frankfurt a.M.:Peter Lang Band4
ページ: 27-36
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B. Mikolajczyk&M. Kotin(eds.):Terra grammatical.Ideen-Methoden-Modelle, Frankfurt a.M.:Peter Lang
ページ: 101-116
愛媛大学法文学部論集人文学科編 23
ページ: 63-83