研究概要 |
1 用例の収集・データ化 『源氏物語』の電子化テキストを用い、出来文の用例抽出と関連情報のデータ化を行った。雇用した補助員の事情によりあまり作業時間をかけられず、本年度は「動詞+助動詞ル・ラル」述語文の用例抽出を集中的に行った。作業範囲は、『源氏物語』桐壺〜朝顔である。 用例および述語動詞の終止形、用法(受身・自発・可能・尊敬)、巻名(桐壺・帚木 等)、「日本古典文学全集」におけるページ数を1件とするデータをExcelファイルに記録した。 使用したテキストは、下記のものである。 長瀬真理・加藤尚武・坂井昭宏(1990)の『源氏物語』日本語ファイル(底本:阿部秋生・秋山虔・今井源衛校注・訳『源氏物語』(日本古典文学全集)小学館) ただし、句点と鍵括弧(」)ごとに改行するよう加工した上で検索している。加工・検索には佐野洋(2003)付録のCLTOOLを用いている。 2 古代日本語・日本語文法関連文献の収集 1の作業に際し、古代日本語や日本語文法に関する近時の知見を得るため、近時新たに出版されたものを中心に、古代日本語・日本語文法に関する図書や関連する雑誌論文(動詞、ヴォイスに関するもの)を収集した。 文献等 佐野洋(2003)『windowsPCによる日本語研究法-Perl, CLTOOLによるテキストデータ処理-』共立出版 長瀬真理・加藤尚武・坂井昭宏(1990)「日本語-英語対照『源氏物語』のテキスト・データベース」東京女子大学情報処理センター
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