国立国語研究所が長年の歳月をかけて収集し公刊した『方言文法全国地図』は、解釈地図としてではなく資料地図として公開されたにもかかわらず、膨大なデータ量、また公開方法の複雑さなどから、それを利用した研究が充分に進んでいないのが現状であった。本研究では、WEB上に公開されている当該データを加工し、瞬時に各種分布図を作成していくコンピュータプログラムを開発し、さらに、作成された分布図を比較検討することにより、ことに西日本における方言の層位の重なりから、日本語の成立過程について新たな知見を得ることができた。
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