研究課題/領域番号 |
18520365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小野 正弘 明治大学, 文学部, 教授 (90177270)
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研究分担者 |
湯浅 茂雄 実践女子大学, 文学部, 教授 (50158325)
今野 真二 清泉女子大学, 付属研究所, 教授 (50186871)
原 道生 明治大学, 名誉教授 (30046031)
内村 和至 明治大学, 文学部, 教授 (70277721)
山下 則子 国文学研究資料館, 文献資料部, 教授 (40311162)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 幕末草双紙 / デジタル資料化 / 語学的研究 / 演劇芸能 / 語学文学連携 / 本文・翻刻同期表示システム |
研究概要 |
本研究の目的は、幕末期における草双紙について、語学的研究に耐えうるようなデジタル画像の資料と、その翻刻を提示し、あわせて、その語学的研究の方向性を示そうとするものであった。 初年度の平成18年度においては、式亭三馬と十返舎一九の草双紙、それぞれ5点ずつをデジタル撮影して、それぞれの第一次翻刻を作成し、さらに、その確認作業をおこなって、資料的な整備をして、公開に備えた。さらに、日本語学会2006年度秋季大会(於岡山大学)で、ポスター発表を行なって、本資料の語学的意義を広く知らしめた(会場には、延べ100人以上が訪れ、関心の高さをうかがわせた)。また、一方、ノートルダム清心女子大学佐藤茂文庫ならびに東北大学附属図書館狩野文庫の実地調査も行って、異本への知見を持った。 2年目の平成19年度においては、明治大学図書館のサーバ上に、上述の式亭三馬ならびに十返舎一九の草双紙10点に関して、原本画像・各頁のPDFによる翻刻本文・Word文書による全体的翻刻本文の3点セットを、順次、整備・公開を行っていった(なお、公開が2年目にずれこんだのは、図書館側のサーバにおける受け入れ体勢の整備を待ったためである)。あわせて、滝沢馬琴と山東京伝の草双紙それぞれ5点についても、デジタル撮影および第一翻刻を作成し、順次、その確認作業を進めていった。また、異本調査を、九州大学附属図書館ならびに東北大学附属図書館狩野文庫で行った。 現在、明治大学図書館のサーバ上で、上記の草双紙のデジタル画像ならびに翻刻本文が利用可能な状況になっており、文字・語彙・文法等の研究が、すぐにできる体勢となっている。また、平成19年度の事業において、もとの画像と翻刻本文が同期的に表示できるシステムも備え、草双紙初学者にとっても、段階をふんで、その世界に触れつつ研究に進めるようになっている。 もとの画像とその翻刻が、全世界からダウンロードできるということは、日本文化の国際的発信という点でも、重要性を有するものと考えられる。
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