研究課題
平成19年度は、当初計画に掲げた項目の中でも特に重要と思われる、1)完了形の過去分詞と受動態の過去分詞との関係、2)現在完了進行形の構成要素である現在分詞の歴史的研究、3)haveの確立とbe動詞の衰退などの面からみた歴史的研究、4)「Topicとは何かについて」ということを含めたtopicと現在完了形の容認可能性な談話文脈についての洗い直し作業や情報収集を行った。同時に現在完了形のHaveに付随している現在時制形態素の意味機能を中心に展開し、その意味機能が、現在進行形や単純現在形を含む全ての英語の現在時制文において共通で一貫しており、英語の現在時制文の表す内容は、全て話者の当該発話内容認知時である現在の一瞬で成立しておりimperfectiveであることを示すため、先ずは7月に、ポーランド・クラクフ・The Jagiellonian Universityで開催された国際認知言語学会で、その性質が、これまで単純現在形の例外とされてきた遂行文の場合にも成立ししていることを発表した。次に法助動詞を含む文の場合について考察し、9月にはその一部をDancygier and Sweetser(2005)のMental Spaces in Grammar:Conditional Constructionの書評(英文学研究、English Number 2008)として、また、3月には認知言語学論考2008年号へ掲載予定の「英語の未来表現について」の原稿として纏めた。上記と並行して、これまでの英語の現在時制の形態素の意味機能についての研究を博士論文として纏め、製本した。今年度の参加学会や研究会での情報交換や情報収集活動によって仕入れた主に新しい文献資料を通して、議論を洗い直すなどの推敲作業を行い、10月-2月にかけては、特に論文校閲の後更に推敲する作業に専念した。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Doctoral dissertation, Graduate School of Humanities, Kyushu University
ページ: 1-319
Studies in English Literature English Number49
ページ: 200-206