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2006 年度 実績報告書

コミュニケーション能力を考慮した日本語母語話者の英語音声に関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520387
研究種目

基盤研究(C)

研究機関県立広島大学

研究代表者

上斗 晶代  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (60196665)

研究分担者 長瀬 慶來  山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (80123701)
船津 誠也  県立広島大学, 学術情報センター, 助手 (30275383)
キーワードintelligibility / English consonants(英語子音) / 日本語話者 / 音響音声学 / 対照音声学 / cross-lingual
研究概要

日本語母語話者の発話による英語の子音について、英語母語話者による3段階のコミュニケーションレベル別評価を行い、各レベルの音響的特徴を、英語母語話者の子音と日本語の子音との比較により、明らかにすることを試みた。
日本人英語学習者男女20名が発音した英語の各子音のintelligibility(理解度)を、英語母語話者5名が3段階(excellent, fair, poor)で評価した。各子音は、原則として母音/e/を含む単音節語の語頭のものとし、その他の後続母音を持つ子音と語中に出現する子音もいくつか対象とした。その結果、全子音の中で/w/、特に後続母音が/u/の場合(wood)の評価が最も低く、/g/(get)が最も高かった。後続母音の違いにより評価に差が生じる子音は、/w/の他に、/h/、/s/、/j/など全部で7子音であった。また、有声、無声の別による差もみられた(閉鎖音など)。しかし、歯摩擦音については有声・無声問の大差はなく、どちらも低い評価であった。また、/r/と/l/はどちらも中程度の理解度で、大差はなかった。
無声閉鎖音、および後続母音/i:/を伴う無声摩擦音/∫/、/s/を対象に、音響分析を行い、3段階レベル別の学習者の子音の音響的特徴を提示し、理解度が低い子音では日本語の母語干渉がみられることを明らかにした。無声閉鎖音では、VOTの長短が理解度に影響を与え、20ms以下の場合、理解度は低く、英語話者には有声閉鎖音と認識されることがわかった。理解度が中レベル以上の場合、VOTは調音点の種類によって異なった。
理解度が低い/∫/、/s/はほとんどの場合、英語話者にはそれぞれ、/s/、/sh/と認識された。これら子音の識別は、主要な雑音エネルギーの周波数の高低と関係し、理解度の低い場合は、それぞれ日本語「シ」の子音(/G/)に近い雑音周波数域を持つことがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The Intelligibility and its Relations to Acoustic Characteristics of English/s/and/sh/Produced by Native Speakers of Japanese

    • 著者名/発表者名
      Akiyo Joto, Yoshiki Ngase, Seiya Funatsu
    • 雑誌名

      Proceedings of Interspeech 2007 2007

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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