研究概要 |
平成19年度は,昨年度に引き続き(A)MRIを使ったデータを収集するために,倫理委員会の再申請を経て実験を行なった。昨年度上海語と東京語話者の良好と思われるデータが得られなかったため,再度別の被験者を探し,MRI実験を行った。その結果良好なデータが得られ,現在分析を行っている。(B)の喉頭筋電図の実験は,実験協力者の協力の下に本学および実験校での倫理委員会による審査を経て実験を行った。許可を得るまでに時間がかかったにもかかわらず,被験者に1名実験当日辞退者が出たため,本年度の実験は来年度再度行うこととなった。 研究成果としては,三重大学紀要に「韓国人日本語学習者のアクセント習得における母語干渉」というテーマで論文を書き,語頭破裂音とその後続母音の基本周波数に関する韓国語と日本語の比較を行い,母語干渉について考察した。以下,本年度の実施内容である。 (A)MRI(平成19年度からの継続)(1)先行研究の整理:北京語、上海語、韓国語、日本語破裂音のMRIの研究報告の整理,(2)実験:上海語、日本語破裂音のMRIの実験,(3)データの分析、整理,(4)考察:(1)データの分析結果から4言語破裂音の特徴についての考察,(2)北京語、上海語の無声無気破裂音,韓国語の濃音,日本語の無声破裂音の類似性の考察,(3)上海語の有声破裂音の生理学的特徴についての考察,(4)上海語と韓国語と日本語の有声破裂音の類似性についての考察,(5)MRIによる(1)〜(4)の研究結果の発表と論文化への準備 (B)喉頭筋電図(平成19年度より着手)(1)先行研究の整理:北京語、上海語、韓国語、日本語破裂音の喉頭筋電図の研究報告の整理,(2)実験:北京語、上海語、韓国語、日本語破裂音の喉頭筋電図の実験
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