本年度は、以下のような形で調査が進あられた。 4月上旬〜5月中旬19年度の調査結果を研究協力者と共有する。 5月下旬〜9月中旬参加者全員(研究代表者1名、メンター3名、教育実習担当者2名)が、「(メンターとしての)具体的なコミュニケーションのあり方」のモデルを再度共有し、ML上で各自の実践報告を行う。 9月下旬台湾高雄市にある文藻外語学院で研究代表者が行う日本語教育実習に、教育実習担当者2名が参加する。教育実習担当者は、(1)研究代表者の実習生に対する指導・アドバイスを参与観察し、(2)自らの指導・アドバイスの方法との比較対照により、その改善方法を考察し、(3)実習生に対する指導・アドバイスを支援者として行い、(4)その成果について内省する。メンターの3名は、教育実習担当者の変容を観察し、自らの指導・アドバイスの具体的改善方法を考察する。 昨年度までのデータと、上記の実習によって得られたデータを比較対照することにより、「オンライン上での教師教育」と、直接顔が見える状態での「オフラインでの教師教育」との比較対照を行う。 10月上旬〜12月下旬3年間の学びについて、メンター3名及び教育実習担当者2名が、レポートにまとめる。 1月上旬〜2月下旬研究成果報告書の作成 3月上旬研究成果報告書の刊行 3年間の調査研究は、デザイン・運営の面で様々な修正を何度も繰り返しながら進められたが、最終的に、19年度の末に実施された「コミュニケーション・スキルを学ぶためのワークショップ」、そして20年度に実施されたオンライン支援とオフライン支援(台湾での教育実習)が、教師教育者研修に大きく貢献する可能性がある、という知見が得られる結果となった。このことは、オンラインによる教師教育者研修のあるべき姿の探求での、大きなワン・ステップであると考えられる。
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