研究概要 |
平成18年度の研究は,主として,学術目的の英語(EAP)や語彙教育,アカデミックライティングの研究・実践活動に関する学術文献の収集,および各専門分野における学術雑誌・学術論文の選出など,EAP学術論文コーパスの構築に向けたデータベースの作成に重点を置いた。研究目標とそれに対する実績は以下の通りである。 (1)本研究に資する文献研究に関しては,書籍や学術論文,専門誌,インターネットなどを通して語彙教育やアカデミックライティングの指導研究に関する文献・データを収集しファイルにまとめた。その結果,学術語彙,とりわけ特定の専門分野に関係なく学術論文において共通して高頻度で出現する一般学術語彙の大学英語カリキュラムにおける役割と教育的意義が明らかになった。また,アカデミックライティングの教育への一般学術語彙の提示・指導の応用方法について具体的かつ有益な示唆を得た。 (2)EAP学術論文コーパス構築への準備として,今年度は,研究分担者との定期的な打合せを通して,各専門分野における学術雑誌の選出及び学術論文の選定に関する具体的な手順について検討するとともに,京都大学の教員の協力を得て,とくに経済学,社会学,薬学の分野に焦点を当てながら,データの収集・分析を行った。その成果については,2007年3月28日に京都大学にて開催された第13回大学教育研究フォーラム(主催京都大学高等教育研究開発推進センター)にて発表した。 以上,EAP学術コーパスの構築に向けたデータ収集・分析についての研究手法ならびにアカデミックライティング指導にむけた一般学術語彙の応用方法に関して有益な示唆を得た。
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