平成19年度の研究は、学術目的の英語(EAP)および語彙教育などの研究・実践活動に関する学術文献の収集に加えて、各専門分野の主要な英語学術雑誌からそれぞれ学術論文を選定しながら、主として、EAP学術論文コーパスの構築および学術語彙データベースの開発に重点を置いた。研究目標とそれに対する実績は以下の通りである。 (1)各専門分野の英語学術論文に基づき「EAP学術論文コーパス」の構築・検証を行った。 (2)当該コーパスから、社会学、教育学、経済学、医学、薬学、工学の六つの専門分野の学術論文に特徴的に高頻度・広範囲で使用される語彙のデータベースを開発し、各分野のESAP語彙リストを開発した。 (3)さらに、当該データベースを活用して、特定の専門分野に関係なく学術論文に共通して高頻度且つ広範囲で使用される語彙を選出し、コンコーダンサーを使ってEGAP語彙リストの開発を行った。これらの研究成果については、2007年12月に刊行された『京都大学高等教育研究第13号』、および2008年2月16日に京都大学にて開催された第77回京都大学高等教育研究開発推進センター公開研究会にて発表した。
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