| 研究概要 |
2007年3月17日に,研究代表者と研究分担者で,『中国語辞書-これまでとこれから』と題する公開ワークショップを主催し(於明治大学駿河台校舎),研究代表者と研究分担者がそれぞれ,06年度中の研究成果を報告した。報告のテーマは,次のとおりである。「動詞の用例と名詞の用例-辞書での品詞表示と提示すべき用例の関係について」(三宅),「学習者にとって有益な用例を漏らさないためのフレームを考える」(山崎),「中国語辞書における多義語の記述について」(遠藤)。また,ワークショップの内容をさらに充実させるため,中西千香氏(愛知大学)をゲストスピーカーとして招聘し,「辞書における動詞項目に如何なる前置詞情報を盛り込むべきか」というテーマで,上記3人とともに報告をしてもらった。
各人の報告のあと,コメンテーターとして特に招聘した,中国語辞書編纂の経験者2名(東京外国語大学・依藤醇氏,愛知大学・荒川清秀氏)から,それぞれの報告についてコメントをしてもらい,その後,全員で討論を行った。
このワークショップには,100人を越える参会者があり(参会者の中には,中国語学関係者,中国語教育関係者だけではなく,出版社の関係者も多く含まれていた。いかに,この話題に対する正面からの取り組みが待ち望まれていたかがわかる),参会者からは,「多くの人が関心を持ちながら,これまで学術的に取り上げられることのなかった話題に挑んだ斬新さ」「4人の報告者の報告が相互に有機的に関連しており,討論もポイントを外さず有意義だったこと」について,高い評価を与えられた。
このワークショップの報告は,文章化し,論文集(『辞書のチカラ』(山崎・遠藤編2005)の続編)にする予定である。
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