研究概要 |
○社会文化的アプローチを援用した教師教育の実施。 前年度からの課題をふまえ,申請者の担当授業科目において社会文化的アプローチを援用した英語教師教育を継続的に実施した。また,前年度の学生が書いたナラティブや,自らのナラティブを資料としながら,これまでの授業実践を批判的,反省的にとらえる力量の形成を目指した。さらに,英語教師のナラティブをつぶさに分析し,どのような要因が個々の教師の学び・成長を促進しているかを分析した。 ○教師の成長を支援するe-Portfolio(電子ポートフォリオ)システムの構築 前年度、教師の学び・成長を支援する道具として、紙版のポートフォリオを学生に作成させた。今年度は,ウェブ上のMoodleという学習マネジメントシステムの中にe-Portfolio(電子ポートフォリオ)のシステムを構築した。これにより,一人ひとりの教師の成長の履歴の確認をテーマや時系列に沿って概観したり,メンターとのやりとりができる仕組みを作った。本年度は,そのパイロット的な研究を行った。ポートフォリオにエントリーする内容を選定する基準作りやウェブ上のインタフェースの改善が次年度の課題となった。 ○外国語教師教育に関する海外研究者との共同研究の実施。 ペンシルバニア州立大学のKaren E.Johnson教授を日本に招き,教師の成長を助けるポートフォリオおよびナラティブ研究に関するセミナーを実施し,教師の成長を助けるポートフォリオの位置づけや教師のナラティブ研究のあり方については,大きな示唆が得られた。 ○国内学会発表および学会誌論文投稿 関西英語教育学会(平成19年5月27日摂南大学)、全国英語教育学会(同年8月5日大分大学)で口頭発表を行った。
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