研究課題/領域番号 |
18520437
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
多良 静也 高知大学, 教育学部, 准教授 (00294819)
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研究分担者 |
大嶋 秀樹 高知工業高等専門学校, 一般, 准教授 (90342576)
谷口 雅基 高知大学, 教育学部, 教授 (90163633)
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キーワード | 英語発音 / 変種発音 / 発音指導に関する意識調査 / 発音指導に関する学習意識 |
研究概要 |
本年度は、(1)英語変種発音が日本人英語学習者のリスニングに与える影響、(2)発音学習観アンケート調査項目の検討、(3)高知県の英語教員に対する発音指導に関する意識調査、および(4)イギリス英語方言発音の録音の4つの課題を遂行した。(1)に関しては、英検2級の問題集より難易度を調整したスクリプトをRP発音話者とインド英語話者に読ませ、日本人英語学習者(大学生)を対象にリスニングテストを行った。多肢選択形式であるために25%の確率で偶然正解することも考えられるために、それぞれの質問に対して解答の自信度という項目を設け、得点を調整することとした。被験者は、英語力テストを事前に受け、上位群(英検2級の抜粋問題をほぼ満点で通過した集団)、下位群(英検2級の抜粋問題の得点が非常に低い集団)に分かれている。主な結果は、下位群はインド英語発音のリスニングテスト全10問に対して解答の自信度は低い。また正答率も一貫して低い。それに対して、上位群は、最初は自信度は低かったが、音声になれてきた5〜6問目あたりより、自信度や正答率が高まってきた。英語力と変種発音の交互作用が認められたことになろう。これについては現在査読中である。(2)については、次年度実施のアンケート項目の整理を行った。この内容の先行研究が数少ないため独自の項目を設けることになり、パイロット調査を行い、その信頼性、妥当性について議論をした。(3)については、高知県内の中学高校英語教員の半数の協力を得て、アンケート調査を実施した。得られたデータは共分散構造分析(パス解析)を用いて分析した。その結果、教員自身の発音の自信度が発音指導に強く影響していることが明らかとなった。(4)UCL所属一般音声学の専門家の協力を受けながら、RPを含むイギリス方言発音5種類を現地で録音した。得られた音声データは、次年度の実験で用いる予定である。
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