研究課題/領域番号 |
18520454
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
小野 尚美 成蹊大学, 文学部, 教授 (10259111)
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研究分担者 |
高梨 庸雄 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (10113812)
高野 恵美子 昭和女子大学, 人間文化学部, 準教授 (90338541)
大井 恭子 千葉大学, 教育学部, 教授 (70176816)
ロブソン G 昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (90195917)
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キーワード | 英語教育 / 教授法・学習理論 / 第二言語習得 |
研究概要 |
平成19年度研究では、平成18年度研究に引き続き、Whole Language 理論に基づいた指導法と分析的な指導法を試し、その効果について調査を行った。Whole Language理論に基づいた指導を行ったクラスの生徒は、既存の知識を使って未知語を推測し、また、その語を含む文の理解に挑戦し、テキストを理解していった。分析的指導を行ったクラスの生徒は、主語と述語の違いや文構造に注目し、単語の意味を日本語で学び、テキストの正解な理解を目的とした学習を行った。両方のクラスで、音読を毎回行い、音と文字を一致させながら読みを進めていった。 平成19年2学期と3学期にそれぞれ8週間ずつ約20分から30分間実験授業を行い、下記のようなことがわかった。 (1)Whole Language 理論に基づく指導を行ったクラスでは、知っていることを使って新しい単語の意味を推測する活動を楽しんだため、分析的な指導を行ったクラスの生徒より、英語の学習が楽しいと感じる生徒が多かった。 (2)分析的指導を行ったクラスとWhole Language理論に基づいた指導法では、英語習得と言う点では違いは見られなかった。これは、1学期のうち8回の実験授業であること、また45分授業の中の20分から30分の時間内での活動ということが原因であると考えられる。 (3)実験授業で行ったPre-test 及びPost-testの結果(英語で自分で考えて書く問題)を比較すると、生徒等は授業で学んだことを使って英語で表現するようになっていることがわかった。 英語を小学生に教えている教員と英語を学校で勉強している小学生へのアンケートは公立小学校だけでなく、専門学校または英語塾に通っている生徒にも回答してもらうことにより、データの内容が多様になってきた。今後もこのデータ収集する予定である。これらのデータは、小学校での英語が必修化される直前の教員と生徒の見解ということで興味深いものとなっている。
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