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2006 年度 実績報告書

英文法及び英単語に関する明示的知識が英語運用能力向上に与える効果について

研究課題

研究課題/領域番号 18520462
研究種目

基盤研究(C)

研究機関同志社大学

研究代表者

赤松 信彦  同志社大学, 文学部, 教授 (30281736)

キーワード英語学習 / 冠詞 / 英文法
研究概要

プロジェクト初年度にあたる2006年度は、当初「使役動詞(make, have, let, get)の適切な使い分け」を研究対象とする計画であったが、プロジェクト2年目に予定していた「冠詞(a, an, the,無冠詞)の適切な使い分け」を研究対象とし、日本人大学生の冠詞に関する知識を調査・分析した。
調査は量的分析と質的分析の両面から行った。量的分析では、冠詞に関するテスト(選択肢・空所補充形式・全40問)を110名の大学生に対して実施した。空所に挿入すべき最適な冠詞を、aまたはan、the、無冠詞、の3つの選択肢から選ばせた。結果は項目別分析と英語総合力との相関分析を用いて分析した。また、質的分析では、20名の被験者に対して、個別に上記のテストの縮小版(全15問)を実施した。解答後、各問題の解答に対してその理由を聞き、冠詞に関する知識をより詳細に調査した。その結果、下記のことが明らかになった。
量的分析により、(1)定冠詞theの使用に関しては比較的高い理解度を示していた一方で、(2)無冠詞の概念が習得困難であることが明らかになった。また、(3)定冠詞theの過度な使用が冠詞の誤用を引き起こしていることも見られた。さらに、英語総合力(読解力・文法力)と冠詞に関するテストの結果に弱いながらも統計的に有意な相関が見られた。質的分析により、(4)解答時、確信的な理由をもって選択している項目が比較的少なく、(5)「なんとなく」「そのような気がする」といった感覚的直感に頼り解答している場合が多いことが明らかになった。しかしながら、感覚的直感に基づいた解答の正解率は必ずしも高くなく、母語話者が文法的な判断を下す際に用いる感覚的直感(ほぼ100%に近い正解率)とは、質的に異なっていることが明確となった。これは、直感的な感覚から選ばれた項目に対して、被験者が明確な知識を獲得していない状態を反映していると推測される。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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