研究概要 |
本研究の主たる目的は次の3点である。1 機械工学分野における学術口語英語活動を解明する。2 機械工学専攻に属するノビス(初心者)研究者の学術英語活動ニーズを明確にする。3 ノビス研究者を対象にした、学術口語活動をより潤滑に進めるための教材開発を行う。3年計画の1年目である平成18年度の研究目標は、実際の口語学術英語を基礎データ収集であった。その目標達成のため、下記の研究作業が進められた。 (1)機械工学系の学会にてデータ収集 機械工学系の国際学会(17th International Symposium on Transport Phenomena,平成18年9月、富山市)に参加し、データ収集を行った。この学会は、この分野で代表的な学会であり、国際学会でもあるため、口頭発表等は全て英語で行われた。口頭発表者にデータ収集に関する同意書を取得し、合計47点の口頭発表を映像・音声録画を収録することができた。 (2)データ処理・データ分析 上記の学会で収集した口頭発表,質疑応答のデータの『文字起こし』作業を開始した。と同時に、音声分析、言語分析(会話分析、談話分析)を開始した。『文字起こし』の作業は、来年度も継続される。このデータの内、質疑応答データの一部分を分析し、国際学会(17th International Conference on Pragmatics & Language Learning,平成19年3月、ハワイ大学)で発表した。 (3)ヒアリング 第二言語習得における会話分析の第一人者であるDr.Gabriele Kasper(ハワイ大学マノア校)を平成18年11月関西大学に招へいし、ヒアリングを開催した。このヒアリングでは、収録された質疑応答部分の分析について、助言を受け、分析全般についても見識を深めることができた。
|