研究課題
基盤研究(C)
本研究は、2年間のプロジェクトで、WEB上に多言語映像辞典(Multilingual Visual Dictionary、略称:MLVD)の構築作業を行うものであった。MLVDとは、場面を設定し、それぞれの場面で必要な単語を抽出して、それを英語、中国語、一部沖縄方言である「うちなーぐち」に翻訳し、例文や文化的な背景もしくは文化の相違を説明するカルチャーノートをつけるというものである。これらの単語には、すべて写真もしくは動画が付され、単語および例文は、すべて音声を聞くこともできる。MLVDが、それぞれの場面ごとに関連する言葉を、それぞれの言語で学べるようにしたのは、認知言語学的に長期記憶には関連した単語を連続して学習する方が有効であるという研究結果に基づくものであり、また、沖縄という土地に密着した内容を紹介するMLVDを使って、沖縄のバーチャル・トリップをしながら、楽しく外国語の学習をしてもらうことを目指した。まずは、沖縄の玄関であり、旅立ちの象徴でもある「空港」を場面として取り上げ114単語を抽出。「到着」関連に35語、「出発」に関連に79単語を配し、144の静止画もしくは動画を添付した。単語は文字で表記すると同時に、例文を付け、いずれも音声で聞くことができるようにし、音声ファイルは合計で875個となった。特に文化的に特徴のあるものに関しては、「カルチャーノート」を付け、必要に応じて見ることができるようにした。WEBページのデザインについては、第1年度中にその骨子を作成し、基本デザインとしたが、その後改良を重ね、より見やすく使いやすいものになってきている。本研究に関しては、まず本学付属の研究施設である地域研究所の紀要『地域研究』に論文を発表し、続いて2007年3月、台湾で行われた英語教育と応用言語に関する国際会議で発表。同年10月には、日本中国語学会第57回全国大会でも発表している。
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地域研究 第3号
ページ: 17-28
Regional Studies 3(the Institute of Regional Studies, Okinawa University, ) 3
Proceedings of the 57th All Japan Conference of the Chinese Language Society of Japan 2007
ページ: 278-282
The Proceedings of the 2007 International Conference and Workshop on TEFL and Applied Linguistics, Crane Publishing Co., Ltd., Taiwan 2007
ページ: 165-173