本年度は、昨年度に引き続き本研究により新たに作成したデータについて、データベース化を前提とした項目の調整を進め、フォーマットの異なるメモ形式のデータについては形式を整序した。その際、データの検索結果を-義なものとするため、記録間のシソーラスの構築をさらに進めた。 また、昨年度に引き続き古代・中世の古記録史料を多く所蔵する機関に出張して調査し、各所蔵機関における請求番号および記録名、収載日条、書誌情報、特記事項などの新たなデータの蒐集に努めた。具体的には、本年度は京都大学附属図書館・京都府立総合資料館・西尾市岩瀬文庫などの諸機関に出張し、それぞれに所蔵される古記録を調査し調書を作成した。また、史料編纂所所蔵レクチグラフや国立歴史民俗博物館所蔵高松宮家本についても、データを蒐集した。その際、原史料に「不知記」などとあるのみで記録名が明記されていない記事についても、その内容から.記録名を調査することに努めた。 以上の作業から、本年度は、新たに約250枚のデータシートと入力データ2400件(個別記事存在データ換算では計5000件を超える)を作成し、デジタルデータ化した。これら本研究によって蓄積したデータについては、史料編纂所HPから公開している編年史料カードデータベースを介して、逐次、公開を進めている。
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