研究概要 |
今年度の実績は主に以下の三つである。 1)北海道新聞における戦争関連報道の分析を続け、9月に開かれたオーラル・ヒストリー学会(グアダラハラ大学、メキシコ)で発表した。戦後60年の記事シリーズ「戦渦の記憶」のために証言した戦争体験者の再インタビューとシリーズの編集担当者のインタビューに基づいた発表だった。 2)北海道洞爺湖サミットと同時に開かれた「市民が作る平和と和解」という国際シンポジウムに実施委員として参加した。シンポジウムの後、大学院生とともにシンポジウムと北海道における和解の動きに関して論文を書いて出版した。 3)旭川で、北海道護国神社と北鎮記念館をめぐる論争に関してフィールドワークを行った(8月)。2009年2月にアテネオ・デ・マニラ大学(フィリピン)でMemory, Monuments and Mediaという国際シンポジウムにバネリストとして招待され、主に北海道護国神社問題と靖国問題の比較(地方における追悼と国家の追悼の比較)に関して発表した。 上記以外は、資料収集を続けた。これから本を執筆する予定である。
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