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2006 年度 実績報告書

外交文書編纂と以酊庵輪番制-元禄竹島一件による外交折衝の変化と「外交機関」-

研究課題

研究課題/領域番号 18520491
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

池内 敏  名古屋大学, 文学研究科, 教授 (90240861)

キーワード以酊庵 / 欝陵島 / 安龍福 / 外交史料 / 竹島
研究概要

(1)以酊庵輪番制に関わる史料・論文、(2)対馬藩士の編纂になる外交史料(『善隣通交』など)、(3)元禄竹島一件の歴史的評価にかかわる史料・論文、を収集するとともに、(4)近世日朝間における外交折衝の特色を分析・評価するうえで必要と思われる近代日朝漂流関係史料をも収集した。収集した史料のうちいくつかを選んで翻刻作業を進めるとともに、とくに(3)について、元禄竹島一件が、当時どのように評価され、のちにどのように評価替えが進められてゆき今日に至るのか、との観点から分析を進めた。
元禄竹島一件に際して日朝間で争われたのは、そもそもは竹島(欝陵島)海域における漁業権の問題であって、竹島(欝陵島)の領有権に関わるものではなかった.また、そこに往々にして松島(こんにちの竹島/独島)の領有権問題が議論されたかのごとく誤解されるが、当時の議論にそうした痕跡は存在しない。松島(竹島/独島)領有権問題が当時争われたと解される重要な論拠としての安龍福事件について、その解釈がいかに不当であるかを解明した(研究成果欄の『鳥取地域史研究』所収論文)。一方、漁業権問題が領有権問題にすり替わっていく経過に関わっては、地誌・古地図の分析を通じて、竹島(欝陵島)-隠岐諸島海域に対する領域認識の変化としてアウトラインを描いておいた(『史林』論文)。また、安龍福に対する過大な評価を「伝説」の形成としてとらえ、口頭発表をも行った(2006年10月26日・ソウル大学校師範大学、2007年1月14日・名古屋大学)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 隠岐・村上家文書と安龍福事件2007

    • 著者名/発表者名
      池内 敏
    • 雑誌名

      鳥取地域史研究 9号

      ページ: 3-16

  • [雑誌論文] 近世日本の西北境界2007

    • 著者名/発表者名
      池内 敏
    • 雑誌名

      史林 90巻1号(印刷中)(初校)

      ページ: 123-146

  • [雑誌論文] 「竹島/独島」=固有領土論の陥穽2006

    • 著者名/発表者名
      池内 敏
    • 雑誌名

      RATIO 2号

      ページ: 74-95

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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