研究課題
基盤研究(C)
今年度は、主に基本的な文献・史料の蒐集に努め、あわせて関連する遺跡の調査を実施した。1、史料ならびに研究文献では、これまで日本における研究実績において不十分な高麗時代を中心に、墓誌銘などの金石文史料、・ならびに目録、辞典などの工具書を購入し、次年度以降の具体的な研究に向けての基盤整備をおこなうことができた。特にハングル文献については、広く日本人研究者の利用に今日するためぐ翻訳の作業を進めており、報告書で紹介する予定である。2、現地調査では、代表者石井正敏は九州地方北部の調査を実施した。まず古代・中世の中国・朝鮮への窓口というべき博多湾に面して設置された鴻臚館、ならびに博多駅周迦に広がる博多遺跡群を調査した。発掘調査の続く鴻臚館では最新の成果を目の当たりにし、多くの知見を得ることができだ。'また入宋僧成尋が宋に渡るため、宋海商の船に乗り込んだ肥前松浦郡壁島(現在の佐賀県唐津市呼子町加部島)の調査を実施した。加部島全島を踏査し、成尋の日記『参天台五壷山記』に記述のある出港地が、島の南西部であることを確認することができた。3、研究分担者濱田耕策は韓国の遺跡を中心とする調査を実施した。新羅の古都慶州では、王京跡に関する最新の発掘成果を調査・確認し、慶州東国大学校・慶北大学校等において、韓国人研究者との交流を行い、韓国における最新の研究情報を得ることが出来た。これらの成果について、代表者と分担者は意見交換を密接に行い、次年度以降の研究遂行に向けて蒐集資料の整理などを行っている。次年度は引き続き文献の蒐集と韓国ならびに中国における遺跡調査を実施し、特に公開研究会の開催に向けて準備を進めている。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
中央大学文学部紀要 史学52号
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中央史学 30号
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九州大学21世紀COEプログラム『東アジアと日本 : 交流と変容』統括ワークショップ報告書
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東アジナ古代国家論 (田中良之, 川本芳昭編)(すいれん舎)
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