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2007 年度 実績報告書

康熙朝後半における内陸アジア政策の多元性と側近政治に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520532
研究機関筑波大学

研究代表者

楠木 賢道  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (50234430)

キーワードシャンナン=ドルジ / サンゲ=ギャムツォ / ラサン=ハン / ダライ=ラマ / パンチェン=ラマ / 蒙古堂档 / 荻生徂徠 / 荻生徂徠
研究概要

中国第一歴史档案館所蔵の康煕朝満文〓批奏摺所収の,西寧に駐箚したモンゴル人チベット仏教僧シャンナン=ドルジによって記された満洲語の奏摺,合計68件を利用し,ラサン=ハンによるサンゲ=ギャムツォ殺害事件を,側近でもあるシャンナンニドルジを通じて,いち早く康煕帝が正確な情報を得ていたこと,またこれとは別に北京からラサ・シガツェに蒙古旗人官僚薦良を派遣し,康煕帝が直接情報をとっていたこと,さらに西蔵・青海と北京を往来する商人からも聞き取りをして,多角的に情報をとっていたことを解明し,その成果を,「清朝档案史料からみたサンゲ=ギャムツォ殺害」と題する論文にまとめた。この論文は,細谷良夫編『清朝史のあらたなる地平』(山川出版社)に収録されている。
また中国第一歴史档案館所蔵の内閣蒙古堂档のなかから,ラサン=ハンによるサンゲェ=ギャムツォ殺害事件に関するものを調査し,題本・表文という公式文書で,ラサン=ハン・ダライ=ラマ6世・パンチェン=ラマ3世・青海王公等事件の当事者が,どのような情報を康煕帝にもたらしたかを分析した。
さらに,当該時期の内陸アジア政策を含む清朝の統治政策について,江戸時代の知識人はどのようにして情報を得ていたか,また理解の到達点はどのようなものであったかを,荻生北渓・荻生徂徠の著作を中心に考察した。その成果は,平成20年度中に,「江戸時代知識人の理解した清朝」と題する論文として,季刊『環』別冊「清朝とは何か」に掲載される予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 清朝史研究の新たなる地平-フィールドと文書を追って2008

    • 著者名/発表者名
      細谷良夫(編)
    • 総ページ数
      359(163-187)
    • 出版者
      山川出版社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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