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2006 年度 実績報告書

漢魏六朝時代における強制移動刑の展開とその影響

研究課題

研究課題/領域番号 18520536
研究種目

基盤研究(C)

研究機関滋賀医科大学

研究代表者

辻 正博  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (30211379)

キーワード強制移動刑 / 流刑 / 唐律 / 儒教 / 麹氏高昌国 / 隋唐洛陽城
研究概要

漢魏六朝時代における強制移動刑の展開に関する研究論文として「遷刑・『徙遷刑』・流刑」を著した。この論文では、出土及び伝世の文献史料で確認しうる限りの強制移動刑について考察を加え、結論として、(1)唐律の流刑は北魏の流刑=「徙辺」に端を発すること、(2)唐律の流刑の直接の淵源は北周律にあり、それは儒教の経書の影響を濃厚に受けていること、漢〜南朝にかけて見られる「徙遷刑」は刑徒を服役場所に移送する為の措置であって、あくまでも労役刑の一形態に過ぎないこと、等を指摘した。
また、唐代初期には主要な流刑地のひとつとなっていた西州(今のトルファン)に関する論文として「麹氏高昌国と中国王朝--朝貢・覇縻・冊封・征服」を著した。唐初には直轄統治されていたトルファンが、麹氏高昌国時代には中国王朝とどのような関係にあり、どういう経緯によって唐朝の支配を受けるに至ったかを外交関係という視点から分析した。
なお、後漢から三国・魏、北魏時代に都がおかれた洛陽については、今年度、特に実地踏査を行い、国家儀礼や刑罰に関する国事が行われた場所についての空間的拡がり(宮城、外郭城、郊外の遺構の関連)を確認することができた。特に、宮城の正門であった〓闔門については発掘現場を見学することができ、門の遺構の様子を実見することができた。隋唐洛陽城についても、外城の南の正門たる定鼎門の発掘現場を訪れ、建物の遺構の概要について現地スタッフから説明を受けることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 麹氏高昌国と中国王朝-朝貢・羈縻・冊封・征服2007

    • 著者名/発表者名
      辻 正博
    • 雑誌名

      中国東アジア外交交流史の研究(夫馬進編)(京都大学学術出版会)

      ページ: 52-83

  • [雑誌論文] 遷刑・「徙遷刑」・流刑-「唐代流刑考」補論2006

    • 著者名/発表者名
      辻 正博
    • 雑誌名

      江陵張家山二四七号墓出土漢律令の研究(冨谷至編)(朋友書店)

      ページ: 305-339

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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