• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

アメリカ合衆国における優生学と人種秩序の歴史的考察-異人種間結婚禁止法と断種法

研究課題

研究課題/領域番号 18520560
研究種目

基盤研究(C)

研究機関一橋大学

研究代表者

貴堂 嘉之  一橋大学, 大学院社会学研究科, 助教授 (70262095)

キーワード人種 / 優生学 / 断種 / ホロコースト / アウシュビッツ
研究概要

本プロジェクト4ヵ年計画の初年度にあたる平成18年度は、この優生学運動研究にとって象徴的な存在であるポーランドのアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所などの史跡を訪問することから始めた。現地での博物館員へのインタビュー、各国のツアーガイドによる歴史解説の異同、過去10年間の各国別入館者数の変遷などを調べた。また同時に、ポーランド、ドイツ、イギリスの公文書館での関連資料の収集につとめた。とりわけ、本年度は、20世紀前半に、アメリカ合衆国の優生学者やその影響を強く受けた政治家が、ドイツの政治家や科学者といかなる接点をもっていたのかを調査し、またドイツにおける優生立法、遺伝、断種、結婚に関わる法律と、アメリカにおける異人種間結婚禁止法、断種法などとを比較し、その相互の連関を検証した。当初予定していたアメリカへの調査は、ヨーロッパ調査が長期にわたったため次年度に延期して実施することにしたが、大英図書館における調査で、ニューヨークやカリフォルニアにおける優生学実験施設に関する一次史料と、州別に編纂された異人種間結婚取締に関わる法令集を入手することができたので、これをもとに焦点を絞って、来年度は調査を実施することにしたい。また、優生学関連の研究書については、国内・国外発行の参考文献リストを作成し、重要度の高いものから購入をはじめた。
本年度の研究成果としては、ミネルヴァ書房より近刊予定のアメリカ研究の越境シリーズ第二巻『権力と暴力』に、「移民国家アメリカの「国民」管理の技法と「生-権力」-人種主義と優生学-」を執筆した。アメリカ合衆国の革新主義期の社会運動や社会政策を、「生-権力」の観点から整理し、優生学的知を柱とする運動として歴史的に同時代を捉えなおしてみた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 視覚表象と集合的記憶-歴史・現在・戦争(第6章)(森村敏巳編)2006

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 総ページ数
      348
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi