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2008 年度 実績報告書

東日本先史時代土器編年における標式資料・基準資料の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520589
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

安藤 広道  慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (80311158)

キーワード土器編年 / 東北地方北部 / 縄文時代中期 / 縄文時代晩期 / 弥生時代前期 / 最花式土器 / 大洞A'式土器 / 砂沢式土器
研究概要

最終年度である平成20年度は、青森県最花貝塚遺跡A地点、八幡堂遺跡、剣吉荒町遺跡出土土器の整理作業を終了させ、研究成果報告書(A4版159頁)を作成した。
報告書では、資料報告において、3遺跡の発掘調査の概要をまとめうえで、出土土器の実測図・拓本、観察表(最花貝塚:177点、八幡堂:213点、剣吉荒町:125点)を提示することができた。最花貝塚遺跡A地点出土土器は、これまで不明であった東北地方北部縄文時代中期後葉「最花式」の標式資料になるものである。八幡堂遺跡、剣吉荒町遺跡出土土器は、縄文時代晩期〜弥生時代前期、大洞A2式〜砂沢式の良好な資料であり、後者には所謂「(類)遠賀川系土器」が数多ぐ含まれるなど、ともに該期の土器編年のみならず、東北地方の縄文・弥生の時代区分の検討においても、重要な意味をもつ資料になると思われる。
報告書の研究報告においては、以下の5編の論考を収録した。「1.最花貝塚遺跡の調査と最花式土器」(安藤広道・安達香織)、「2.下北地域における初期弥生土器編年」(大坂拓)、「3.剣吉荒町遺跡出土の類遠賀川系土器について」(櫻井はるえ)、「4.剣吉荒町遺跡出土土器における遠賀川系要素のあり方」(安藤広道)、「付編剣吉荒町遺跡・八幡堂遺跡出土土器付着物の14C年代測定」(小林謙一・遠部慎・坂本稔)。
以上の資料報告、研究報告によって、「最花式」の再設定をはじめ、東北地方北部の縄文時代晩期〜弥生時代前期の土器編年、東北地方北部における弥生時代の開始時期等の課題に対し、その基準・表式となる資料群の提示とともに、重要な問題提起を行うことができた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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