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2008 年度 実績報告書

スウェーデン地誌教育にみる地理思想-「ニルスの不思議な旅」をテキストとして

研究課題

研究課題/領域番号 18520601
研究機関茨城大学

研究代表者

村山 朝子  茨城大学, 教育学部, 准教授 (40375358)

キーワードスウェーデン / ニルスのふしぎな旅 / 地理教育 / 地誌 / 環境教育
研究概要

本研究は地理教育の本質的・普遍的意義を明らかにすることを目標とし、その手がかりとしてスウェーデンで百年前に小学校の地理読本として著された『ニルスの不思議な旅』を取り上げ、同書の成立過程を明らかにし、同書の内容とそこに貫かれた地理思想の分析を行った。本年度は3年間の研究の最終年度にあたり、現地補充調査を実施するとともに、学会発表を行った。
8月22日から9月3日にかけてはスウェーデン現地調査を実施した。ストックホルムでは王立図書館および郵便博物館で開催された『ニルスの不思議な旅』の作者セルマ・ラーゲルレーヴに関する特別展での調査、王立図書館のラーゲルレーヴ専門司書への聞き取り、図書館所蔵の書簡資料等の調査などを行った。また作者の故郷ヴェルムランドのカールスタッド、モールバッカでフィールドワークを行った。とくに書簡資料等の調査から『ニルス』作成過程におけう教員組織と作者との関わり、執筆にあたっての資料等の解明が進んだことが大きな成果である。
11月8日筑波大学で開催された人文地理学会大会の地理教育研究部会においては「百年前のスウェーデン地理教科書『ニルスのふしぎな旅』」と題した発表を行った。その「要旨(村山作成)」と「質疑の概要とまとめ(部会担当者作成)」は「人文地理」第61巻第1号(2009, 2)に掲載された。なお大学の教養教育の授業「環境社会スウェーデンを読み解く」において『ニルスの不思議な旅』をスウェーデンの地誌理解のテキストとして使用するとともに、同書を手がかりに環境問題や社会問題について考察し、それらを通して、同書の地理思想が現代日本の若者の心にも響く普遍性をもつものであり、今なおテキストとしての有効性があることが確認できた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 百年前のスウェーデンの地理読本『ニルスのふしきな旅』誕生の経緯とその背景2009

    • 著者名/発表者名
      村山朝子
    • 雑誌名

      人文地理 61-1

      ページ: 98-100

  • [学会発表] 百年前のスウェーデン地理教科書『ニルスのふしきな旅』2008

    • 著者名/発表者名
      村山朝子
    • 学会等名
      人文地理学会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-11-08
  • [図書] 『地理教育講座第IV地理教育と系統地理』(分担執筆 : 4-4-4「寒冷地の生活(スウェーデン)」)2009

    • 著者名/発表者名
      村山朝子
    • 総ページ数
      249(13)
    • 出版者
      古今書院
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/sdripts/websearch/index.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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