(1) 本研究は、先行の「日本人農業移民」研究を踏まえ、新たに課題化されてきた日本人漁業移民の社会形成とそこで営まれていた生活様式を詳らかにするとともに、既成の民族的マジョリティーの展開している地域で、民族的マイノリティーが多数の既住民族とどのような連携をはかりながら、産業としての漁業を、さらに社会としての漁村を、それぞれ維持していたかを明らかにすることを目的にしている。併せて農業移民の分析では等閑視せざるを得なかった日本人移民のなかの沖縄出身者移民の社会的性格についても検討を加える予定である。
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