研究課題/領域番号 |
18520636
|
研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
森田 三郎 甲南大学, 文学部, 教授 (80100890)
|
研究分担者 |
大津 真作 甲南大学, 文学部, 教授 (20097752)
西川 麦子 甲南大学, 文学部, 教授 (20251910)
北原 恵 甲南大学, 文学部, 教授 (30340904)
坂上 香 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (60368066)
|
キーワード | フィールドワーク / ドキュメンタリー / 映像制作 / ビジュアル分析 / 映像教育 / 異文化コミュニケーション / 映像メディア・リテラシー |
研究概要 |
本共同研究の目的は、映像利用の実践と教材・モデル作りにある。そのために、研究メンバー5名と研究協力者3名を含めて共同研究を組織し、以下の4つに分けて考えた。 (1)映像制作の実習法を工夫し,映像教材の開発、発信を試みる。 (2)メディア・リテラシー教育の実践プログラムを工夫する。 (3)コミュニケーションの手段としての映像作品の利用法と法システムの考案。 (4)メディアの発信・交信、大学と社会との交流の実践。という4つの具体的なプランである。 1つ目に関しては、研究協力者の竹田京二氏、鈴木岳海氏、研究分担者の坂上香氏を中心として、映像編集ソフトのバージョンアップや甲南大学での映像機器の拡張、整備に伴うマニュアルの更新などを行った。 2つ目に関しては、それぞれ研究メンバーが報告論文の中で取り上げているが、とりわけ北原恵氏は、この問題に焦点を当てて実験的な試みを行った。 3つ目に関しては、本報告の主目標であった。フィールドワークの現場におけるビデオカメラというメラメディアの存在が、調査者と被調査者との関係に影響を与えることに着目した西川麦子氏の報告がある。研究協力者、辻野理花の報告も、朝鮮学校におけるビデオ制作を通して在日朝鮮人と日本人(社会)の相互理解を促進するコシュニケーションの可能性を探った試みである。 また、学生が制作した自分の日常的な食生活の短いビデオ作品が、日本を韓国の学生どうしの相互理解に有効であるかを実験し、インターネットを通した交流も含むショートビデオ映画祭の提案を行った森田三郎の試みも、本報告書に紹介されている。 4つ目に関しては、坂上香氏が2004年に制作した『Lifersラプァーズ終身刑を超えて』の全国での上映会を通して、また2006年に米国で開催されたV-Dayへの参加体験を通して、大学の枠を超えた映像による実践を行った。森田、鈴木の各論文も実践例を紹介している。
|