• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

中国少数民族の歴史人類学的研究---特に錫伯(シボ)族を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 18520637
研究種目

基盤研究(C)

研究機関福岡女学院大学

研究代表者

丸山 孝一  福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (80037035)

キーワード文化人類学 / 少数民族 / 民族文化 / 民族教育 / 文化的ラグ / 文化変化 / シボ族 / 歴史人類学
研究概要

2006年度は3年計画の初年度に当たり、次のような調査研究を実施した。
(1)これまで収集した文献を整理して、シボ族の原郷というべき遼寧省藩陽(以下、東シボと称する)と新疆ウイグル自治区チャプチャル地区(以下、西シボと称する)の歴史的地理的位置づけを図式化した。
(2)これを仮説的枠組みとしてまとめ、日本文化人類学会第30回研究大会(於東京大学)で報告した。
(3)西シボにおける現地調査で、同地への西遷第一世以来約240余年、7代に及ぶ墓碑を観察し、その世代別時系列空間的配列に、シボ族の祖霊観と空間感覚を見ることができた(下記項11の報告「シボ族の世代別墓碑配列」参照)。
(4)西シボ居住地のチャプチャルに地方自治政府が建造したシボ族民族園のラマ教寺院に信仰の新しい姿を知ることができた。特に、この宗教施設を自治区政府は観光施設として設置したのに対し、シボ族としては伝統的民族文化再生の一拠点として利用しようとしているように見える点が興味深い。
(5)同じくこの民族園において、シボ族民族博物館が設置され、東シボから西シボに至る西遷とその後240余年の民族史の展示がなされたことは、官製施設とはいえ、内容は地元民族シボ族研究者たちによる民族史の再生であり、シボ族自身はもちろん、他民族に対しても、民族教育的意義が大きいと考えられる。
(6)東シボの民俗資料館建設とその利用状況に関しては、未だ進行中であり、その過程を継続的に注視したい。
(7)東シボにおける隣接少数民族朝鮮族では、民間資金の支援もあって民族教育活動が顕著であり、これがシボ族の民族意識高揚に与える影響について注目される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] シボ族における民族的カタチ2007

    • 著者名/発表者名
      丸山孝一
    • 雑誌名

      福岡女学院大学大学院紀要臨床心理学 4号

      ページ: 1-7

  • [雑誌論文] 日中留学生交流の現状と可能性に関する考察2007

    • 著者名/発表者名
      丸山孝一
    • 雑誌名

      教育フォーラム 9号

      ページ: 81-92

  • [雑誌論文] シボ族の世代別墓碑配列2006

    • 著者名/発表者名
      丸山孝一
    • 雑誌名

      シルクロード 16号

      ページ: 19-20

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi