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2006 年度 実績報告書

墓地埋葬法と新葬送システムの展開についての研究-法秩序の再構築に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 18530013
研究種目

基盤研究(C)

研究機関茨城キリスト教大学

研究代表者

森 謙二  茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90113282)

研究分担者 竹内 康博  愛媛大学, 法文学部, 教授 (40281456)
キーワード墓地埋葬法 / 新葬送システム / 散骨 / 葬送の自由 / 樹木葬 / 合葬式共同墓 / 無縁墳墓 / 祭祀承継
研究概要

1 新葬送システムの展開がどのように進んでいるかについて、平成18年度においては北海道と岩手県・京都府・兵庫県において調査を行った。散骨においては、都市住民を中心とする「撒く側」の論理と風光明媚な北海道や沖縄等の「撒かれる側」の論理が対立し、社会の分裂が深刻化している。北海道においては、長沼町において散骨を規制する条例が制定されたが、他の市町村においても指導要綱の作成などによって散骨を事実上規制する自治体も現れている。また、他方では散骨を業とする民間会社も多数登場し、事実上野放図の状態にある。他人の委託を受けて散骨を行い民間団体などの実態調査も行う必要があるだろう。
2 墓石(墳墓)の代わりに樹木を植える樹木葬も、次第に浸透している。この形態も千差万別であり、樹木の周りに焼骨を散布することによって墓地としての許可を受けないで樹木葬を行う業者(寺院)も登場しているが、他方においては自然環境のなかに墓地をどのように位置づけるという観点から、新たな墓地造成を志向する意欲も見受けられる。
3 無縁墳墓の増大によって、その整備を積極的に行う自治体も登場するようになった。その整備の過程で合葬式共同墓を設けたり、樹木葬のような新しい葬送.埋葬の形態を模索する自治体もある。しかし、現行の墓地埋葬法が現状にあわなくなり、また新しい葬送システムを導入しようとしても現行法が栓楷となってそれを実現できない自治体もある。そのため、抜本的な法改正を求める自治体も多い。墓地行政を担う各自治体が、野放図に展開する新葬送システムの展開に戸惑いながら、試行錯誤をはじめている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 図書 (2件)

  • [図書] 葬送の個人化-「葬送の自由」とそのリスク(高木侃編『老いの相性』)2006

    • 著者名/発表者名
      森 謙二
    • 総ページ数
      171-198
    • 出版者
      専修大学出版局(東京)
  • [図書] いのちと家族-生殖技術と家族I2006

    • 著者名/発表者名
      森 謙二 (共編著)
    • 総ページ数
      267
    • 出版者
      早稲田大学出版部

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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