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2007 年度 実績報告書

先制的自衛権論の新展開-歴史的および現代的視点からの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530033
研究機関京都大学

研究代表者

浅田 正彦  京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90192939)

キーワード先制的自衛権 / 大量破壊兵器 / テロリズム / 国家安全保障戦略 / 非国家主体
研究概要

二年目の本年度も、先制的自衛権論新展開の契機となったアメリカ政府の「国家安全保障戦略」にいう先制行動論について検討を継続し、とりわけ同戦略に対する各国の反応を中心に検討を行った。主要な検討対象は国連安保理および国連総会における各国のステートメントや、各国の政府関連HPに掲載されている各種文書であった。それらの一次資料検討の補助的な手段として、内外の関連論考についても検討を行った。さらに、本年も、別件で訪問したワシントンにおいて、国務省の法務部高官にインタビューを行うことによって多くの疑問点を解明することができた。
以上の検討の結果、先制行動論に対する諸国の反応が、必ずしも一定の方向を向いているわけではないことが判明した。全体としては、伝統的な先制的自衛権の範囲を超える形で主張される先制行動論に対しては、否定的な反応が優越的であったが、最近になって比較的大規模なテロを経験した国、たとえばロシア、インド、オーストラリアなどでは、先制行動論を支持する傾向が見られた。
次年度は、こういった各国の反応を、イラク戦争などの具体的な事態との関連を含めてさらに詳細に検討することによって、先制行動論をとりまく国際法状況について一定の結論を得ることにしたい。同時に、「国家安全保障戦略」に含まれるもう一つの重要な論点である非国家主体と自衛権の関係という問題についても、引き続き最近の国際判例を中心に検討を行うことにしたい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 対日平和条約における『国民の請求権』の放棄2008

    • 著者名/発表者名
      浅田正彦
    • 雑誌名

      法学論叢 162

      ページ: 59-90

  • [雑誌論文] 2007年NPT再検討会議準備委員会2007

    • 著者名/発表者名
      浅田正彦
    • 雑誌名

      外交フォーラム 229

      ページ: 74-81

  • [雑誌論文] WMD Terrorism and Security Council Resolution 1540: Conditions for Legitimacy in International Legislation2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Asada
    • 雑誌名

      IILJ Working Paper (New York University)

      ページ: 28

  • [学会発表] イランの核問題と国際社会の対応2007

    • 著者名/発表者名
      浅田正彦
    • 学会等名
      日本安全保障貿易学会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2007-09-08
  • [図書] 核軍縮不拡散の法と政治2008

    • 著者名/発表者名
      浅田正彦, ほか共同執筆
    • 総ページ数
      575
    • 出版者
      信山社
  • [図書] 自衛権の現代的展開2007

    • 著者名/発表者名
      浅田正彦, ほか共同執筆
    • 総ページ数
      308
    • 出版者
      東信堂

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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