• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

企業の社会的責任(CSR)の現代的位相-新会社法における議論を軸として

研究課題

研究課題/領域番号 18530064
研究機関山口大学

研究代表者

中村 美紀子  山口大学, 経済学部, 教授 (40309638)

キーワード企業の社会的責任 / CSR / 会社法 / コーポレート・ガバナンス / ステークホルダー / 従業員 / 株主主権
研究概要

コーポレート・ガバナンスおよびCSR(企業の社会的責任)は、個別に論じられるよりは、両者の関係を明らかにすることが会社法および企業経営にとっても重要である。
日本における会社法上の学説は、(1)両者は同一基盤にあるとするもの、(2)CSRの一環としてコーポレート・ガバナンスを捉えるもの、(3)両者はサステナビリティという共通基盤をもち、経営の健全性を求める点で交錯・共働する、(4)会社法の法目的であるCSRを実現するためのコーポレート・ガバナンスである、(5)コーポレート・ガバナンスの目的はCSRの目的に優先するが、例外的な施策をとる場合は、イギリスのcomply or explain principleを採るのが望ましい、とそれぞれ考えている.
そのイギリスでは、(1)コーポレート・ガバナンスはCSRの一様相である、(2)CSRはコーポレート・ガバナンスの一様相であるとして、学説も両者の深い関係を認めている。とくに後者においては、環境問題の分野でCSRに対する取締役会のアプローチを開示することがコーポレート・ガバナンスの一様相であるとする。
私見では、コーポレート・ガバナンスはいわゆる「株主主権」の会社法上の大原則であり、CSRは「ステークホルダー論」をもってその大原則に修正をかけるものと位置づける。近代市民社会における原則が修正されたことと同様であるとする。
最後に、「株主主権」についての議論状況を概観し、今後の課題について述べる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 株主主権におけるコーポレート・ガバナンスとC S Rとの関係2009

    • 著者名/発表者名
      中村 美紀子
    • 雑誌名

      山口経済学雑誌 58巻2号

      ページ: 1-20

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi