研究概要 |
本研究は,家族法を素材としながら,「法とは何か?法の進化的基盤は何なのか?」を探究した。特に(1)ヒトが文字で書いて徹底させるルールだけが法である(2)ヒトにも他生物と共通する進化上の根源的基盤があり,ヒトの法・法律は,それのひとつの(文字と物理的強制手段上の)表出である。という(1)(2)の対立する命題の申で(2)の実証を試みた。法の一目的には,ヒトの行動の規定や規制がある。こうした内容を決定する要因や基盤を,進化・「適応度」を手がかりに説明を試みた。家族法は婚姻・親子関係や相続を規定し家族と生殖,進化と適応度をめじる動物の行動とも基軸を一にする部分があることを(包括)適応度を基準として実証した。
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