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2006 年度 実績報告書

東北アジア諸国間の信頼醸成の方法と課題

研究課題

研究課題/領域番号 18530092
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

纐纈 厚  山口大学, 人文学部, 教授 (00234691)

キーワード歴史認識 / 信頼醸成 / 相互認識
研究概要

東北アジア諸国のうち、特に日本、韓国、中国の三カ国の青年層の意識調査を実施することで、信頼醸成のための前提として、こられ三国の将来を背負う青年層の相互認識の実体把握を試みた。アンケートは、三国合計で3,090名に達した。全部で13の質問項目を用意し、相互比較を分析の主眼としたが、その結果としては予期した通り歴史認識や国家認識など差異が極めて顕著であり、その乖離を埋めていく必要性を益々痛感する結果となった。アンケート調査の分析と、これに関連する論文を『東北アジアの信頼醸成の課題と展望〜日本・中国・韓国3,090名の青年層の歴史認識調査から〜』(2006年10月発行)と題する報告書に整理した。ここで得られた成果は、1)歴史認識の乖離現象が依然として顕在化の方向にあること、2)歴史認識の乖離の背景に三国共に国家意識(ナショナリズム)の台頭が存在すること、3)相互信頼のためには国家プロジェクトとしての共同研究の推進と併行して、民間ベースの共同研究や人的交流が組織的かつ継続的に企画されること(場合によってはNGO組織を主体とする取り組みの構築)等の必要性を認識する。平成18年度において、纐纈は以上の調査結果及び成果を踏まえながら、これら三国での講演や著作の出版に全力を挙げてきた。例えば、2006年8月には、韓国で出版を実現したのを皮切りに、台湾での雑誌『批判與再造』に論文連載(現在も継続中)を続けており、また、他の著作の中国語(簡単字・繁体字の両方)及び韓国語の翻訳を進めており、平成18年度中に出版予定(台湾)の著作の翻訳を完了した。平成19年度中には台湾で二冊、中国で一冊の出版がすでに決定している。平成18年度中に韓国(江陵大学校)、中国(西安交通大学)など大学での講演を消化し、人的交流を鋭意進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 岸信介を蘇生させる時代精神の危うさ2007

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 雑誌名

      現代思想 35・1

      ページ: 49-61

  • [雑誌論文] 米軍再編と日米安保2007

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 雑誌名

      アジェンダ 16号

      ページ: 17-24

  • [雑誌論文] 日本型政軍関係の展開と国家戦略の不在性2006

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 雑誌名

      年報 戦略研究 4号

      ページ: 5-17

  • [雑誌論文] 練り直される国民総動員の思想2006

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 雑誌名

      現代思想 34・1

      ページ: 202-206

  • [雑誌論文] 臨戦国家日本への選択迫る米軍再編2006

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 雑誌名

      現代思想 34・9

      ページ: 76-91

  • [図書] 〓〓〓〓(侵略戦争)2006

    • 著者名/発表者名
      纐纈 厚
    • 総ページ数
      257
    • 出版者
      凡友社(韓国)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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