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2007 年度 実績報告書

漸進的経済改革一部分自由化・部分民営化の経済分析

研究課題

研究課題/領域番号 18530128
研究機関東京大学

研究代表者

松村 敏弘  東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (70263324)

キーワード経済改革 / 規制改革 / 部分自由化 / 部分民営化 / 混合寡占 / 企業立地 / 研究開発 / 混雑
研究概要

本研究の目的は漸進的な経済改革を「部分自由化」及び「部分民営化」をキーワードとして分析し、現実の日本及び中国などの移行国の諸改革を分析・評価する枠組みを構築することにある。
本年度はまず日本における規制改革の流れを「規制緩和」と「民営化」をキーワードにして80年代以降の改革の流れを概観し、規制改革と公共性の関連を分析した。この成果は、「規制緩和と民営化の経済分析」としてまとめた。
また、規制としてもっとも基本的な価格規制を取り上げ、既成産業における価格規制の設計が企業の投資行動に与える影響を分析した。その際、既成産業で重要な要素となる混雑の問題を取り上げ、差別化された財市場における混雑削減投資と価格規制の影響を分析し、次のような結果を得た。(1)価格規制のない自由市場では投資が過小になる。(2)価格規制を行うと、投資量は規制された価格の増加関数となる。(3)最適な投資をもたらす規制価格水準は、自由市場において付く均衡価格を下回る。結果(3)は結果(1)(2)を前提とすると意外な結果であるが、この意外な結果をもたらすメカニズムを明らかにした。この成果は、'Congestion-Reducing Investments and Economic Welfare in a Hotelling Model'としてEconomics Lettersに掲載された論文にまとめた。
研究開発に与える影響に関しては更に研究を進めており、そのための基礎的なモデル構築の準備作業を進めた、その成果の一部を「費用の不確実性と製品特性の関係」としてまとめた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 規制緩和・民営化の経済分析2008

    • 著者名/発表者名
      松村敏弘
    • 雑誌名

      法社会学 68

      ページ: 120-129

  • [雑誌論文] Congestion-Reducing Investments and Economic Welfare in a Hotelling Model2007

    • 著者名/発表者名
      Toshihiro Matsumura and Noriaki Matsushima
    • 雑誌名

      Economics Letters 96

      ページ: 161-167

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 費用の不確実性と製品特性の関係2007

    • 著者名/発表者名
      松島法明・松村敏弘
    • 雑誌名

      國民編濟雑誌 196(4)

      ページ: 19-31

    • 査読あり
  • [学会発表] 規制緩和・民営化の法と経済学2007

    • 著者名/発表者名
      松村敏弘
    • 学会等名
      日本法社会学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2007-05-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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