• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

時間選好率の経済分析:決定因とマクロ経済含意

研究課題

研究課題/領域番号 18530137
研究機関大阪大学

研究代表者

池田 新介  大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (70184421)

キーワード時間割引率 / 時間選好率 / アンケート / 経済実験 / 双曲割引 / 符号効果 / 肥満 / BMI
研究概要

(1) 時間割引率の実証研究
書間・池田(2007)では、経済実験とアンケートを併用することによって、被験者の時間割引率が、金額や期間に関する異時点選択の条件や、被験者自身の人口統計的、経済的属性にどのようにいぞんするのかを統計的に明らかにし、さらに、推定された時間割引率が被験者の日常の食料消費行動や負債行動を有意に説明することを示した。とくに、双曲割引傾向が強い被験者ほど負債保有の確率が高くなることを示した出版論文は、これが初めてである。
(2) 上限金利規制の行動経済学的分析
筒井・大竹・書間・池田では、消費者金融の利用者を含む一般社会人を対象にインターネットを用いて行った大規模アンケートのデータを用い、消費者金融の利用者、多重債務者、それ以外の回答者で、選好や意思決定の傾向がどのように異なるかをとくに時間割引率と衝動性の観点から分析した。その結果、時間割引率が高いほど、双曲割引傾向が強いほど、また、衝動性が強いほど、消費者金融利用や多重債務の確率が高くなることが明らかになった。
(3) その他
時間選好率などの消費者の選好が、一見経済学と無関係な肥満や中毒などの日常的な問題を理解する上でどのように重要であるかを啓蒙的なエッセイにまとめ、それが、『こんなに使える経済学』(大竹文雄編、ちくま新書、2007年)所収の形で出版された。肥満の経済分析については、現在論文としてまとめつつあり、すでに一橋大学などでセミナーを行った(Ikeda, Khang, Ohtake,2008, Fat debtors: Time discounting, its anomalies, and body mass index.)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 経済実験とアンケート調査に基づく時間割引率の研究2007

    • 著者名/発表者名
      晝間文彦・池田新介
    • 雑誌名

      金融経済研究 25

      ページ: 14-33

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 上限金利規制の是非:行動経済学アプローチ2007

    • 著者名/発表者名
      筒井義郎・大竹文雄・晝間文彦・池田新介
    • 雑誌名

      現代ファイナンス 22

      ページ: 25-73

    • 査読あり
  • [備考] 池田HP

    • URL

      http://w3iser.iser.osaka-u.ac.jp/~ikeda/top_jap.htm1

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi