本研究は、デジタル経済における市場原理の役割、デジタル技術によって変容を遂げる市場機能、デジタル市場の制度的特色と法的枠組み等について、理論的・制度的・実証的分析を行い、デジタル社会における市場制度の変容の現状と課題を明らかにすることを目的とした。 最終年度となる2年目は、1年目に引き続き、情報通信政策に関する研究会を実施。経済・法律・政策・ビジネス・産業構造といったさまざまな切り口から、デジタル社会における市場制度や政策の現状と課題について情報交換や議論を重ねた。 さらに、カリフォルニア大学バークレー校との研究交流の下、政策担当者、事業者、消費者との意見交換コミュニティ(オンラインフォーラムおよびオフライン)を通じて情報交流を進めるとともに、バークレー校からザイスマン教授を招聘し研究会を実施した。 なお、2年目の課題として掲げていた、「デジタルコンテンツ流通のビジネスモデルについて」「国際的標準競争について」は、バークレー校との継続的課題として引き続き取り組む。 また、これら研究会を通じて発表された研究論文の一部を、著書として公刊する予定である。
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