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2008 年度 実績報告書

リスクの経済学の成立と発展に関する思想的・学説史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530145
研究機関滋賀大学

研究代表者

酒井 泰弘  滋賀大学, 経済学部, 特任教授 (40093760)

キーワードリスク / 情報 / 経済思想 / 新しい経済学
研究概要

「リスクと不確実性の経済学」が学問として市民権を得たのは比較的最近の1980年代のことであるが、その起源は非常に古く18世紀のアダム・スミスの時代まで遡ることが可能である。このような「古くて新しい学問」の成立と発展の歴史について、その背景となる社会基盤事情と関係づけて体系的に解明することは、非常に有意義な仕事であると思う。
本研究プロジェクトの実施期間は、平成18年度〜20年度の3年間である。平成20年度はその最終年度にあたり、リスクの経済学の「成熟期」や「再生期」に活躍している研究者たちの思想・学説と社会的背景を重点的に研究すると同時に、リスクの経済学の成立と発展の全ての時代を鳥瞰する体系的・学際的研究を総括すべく全力を傾注した。この点を敷衍すると、次のごとくである。
(1) リスクの経済学の成熟期や再生期に活躍した研究者たちの業績を文献的に調べるために、J. C. Wood & R. N. Woods (eds.)Paul A. Samuelson: Critical Assessments,Vol. I-IV, Routledge, London & New York, 1989など、英文の基本文献を1セット購入した。
(2) 本研究活動のためには、膨大な文献複写・整理作業が必要であった。この作業を円滑に進めるために、複数の短期雇用者を常時雇用した。
(3) 生活経済学研究、彦根論叢、リスク研究・ニュースレターなど、数々の学術雑誌に研究業績を発表することができた。
(4) 数々の学会・研究会・ワークショップに積極的に参加し、意見交換を行うことができた。とりわけ、The Kadota Fund International Forum 2008での招待講演(平成20年12月14日、京都国際会館)、日本リスク研究学会での学会報告(平成20年11月10日)は研究上非常に有益な会合であった。
以上を総括すると、平成20年度には、3年間に及ぶ本研究課題を推進するための最終年度として、意義ある諸々の研究・調査活動を進めることができた。ごく近い将来に、本研究活動の集大成として、単著『リスクの経済思想』(仮題、ミネルヴァ書房)を公刊する予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 新世紀にふさわしい新経済学のすすめ2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘
    • 雑誌名

      創文 512号

      ページ: 1-4

  • [雑誌論文] 非対称情報と市場経済のワーキングについて2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘
    • 雑誌名

      彦根論叢 275号

      ページ: 53-86

  • [雑誌論文] 研究教育と大学改革-「土の香りのする経済学」をめざして2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘
    • 雑誌名

      生活経済学研究 27巻

      ページ: 111-118

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リスク経済学の過去・現在・未来2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘
    • 雑誌名

      リスク研究・ニュースレター 08-01号

      ページ: 1-5

  • [学会発表] The Role of Sciences for Sustainable Society : From Economic Man to Total Man2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘(Yasuhiro SAKAI)
    • 学会等名
      The Kadota Fund International Forum2008
    • 発表場所
      京都国際会館(ICC Kyoto)
    • 年月日
      2008-12-14
  • [学会発表] Trade Openness and the Weak-Form Efficiency of Emerging Stock Market : A Comment2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘(Yasuhiro Sakai)
    • 学会等名
      The 7^<th> International Conference of the Japan Economic Policy Association
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] リスクの多様性と人々のリスク意識-調査結果の日中比較2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘, 田島正士
    • 学会等名
      日本リスク研究学会
    • 発表場所
      関西大学
    • 年月日
      2008-11-10
  • [学会発表] Optimal Resource Management in the Presence of a Deleterious Alien Species : A Comment2008

    • 著者名/発表者名
      酒井泰弘(Yasuhiro SAKAI)
    • 学会等名
      日本地域学会
    • 発表場所
      公立はこだて未来大学
    • 年月日
      2008-10-24
  • [図書] 保険制度の新潮流2008

    • 著者名/発表者名
      田村祐一郎, 酒井泰弘, 等(共著)
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      千倉書房
  • [図書] リスク学用語小辞典2008

    • 著者名/発表者名
      甲斐倫明, 酒井泰弘, 等(共著)
    • 総ページ数
      330
    • 出版者
      丸善株式会社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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